「若者の住まいの貧困と住宅保証の実現をめざして」

ニートなので、勉強会に行ってきたよ!

11月10日土曜に行われた住宅セーフティネット連続講座第10回「若者の住まいの貧困と住宅保証の実現をめざして」というもの。
 
4名の報告者から、シェアハウスの潜入取材について、家賃下げろデモについて、東京都のいわゆる「ネカフェ難民」調査について、10年前に出版した本「若者たちに住まいを」とその後の振り返り、について報告があり、その後パネルディスカッションという流れ。
 
気になった点は以下。
 
◼︎構造が変わって、大家が不動産を所有することがリスキーになっているとの意見
会場内からの、不動産を持っているものが家賃収入を得て、不労所得で暮らしている現状はなんとかしなければならない(anitoが聞いた感じを要約)という意見に対する反論であった。そう、大家がリスク分の収入を得るには妥当性があるんだね。
とはいえ、構造変わったっていうのはどういうことかな。時間あったら調べる。
 
◼︎住宅相談できる場、住宅問題を共有しあえる場がない
これは本当にそうかも…これは問題提起して、つくるしかない、のかな。本当は不動産屋がそういう役割だと思うけど、業界側が情報の非対称性を商売にしていて(これはあくまでも個人のイメージで、実情は全く知らない)消費者側と乖離がありすぎるって話なのかもしれない。
 
◼︎シェアハウスの問題、法の抜け道
シェアハウスの潜入取材を通して、当事者の若者が問題意識を感じてないって言ってたけど、自分自身も今シェアハウスに住んでいる身として、あんまり問題意識を感じてないんだよなー。
もちろん、個人的に一人暮らししたいとか、それほど家賃自体安くないとかの不満はないではない。定職ない状態では一般賃貸には住めない中無職ても住めている、初期費用が安く家具家電揃える必要がない、2年契約の必要がない、というメリットがあって、選択肢を増やしてくれている意味でもシェアハウスはありがたい。
ただ実際、宅建業法とか借地借家法の消費者保護制度が使えないかもしれないのは問題かも。問題かな?時間があれば調べる。
 
◼︎住宅の質的な視点
今回のテーマは住まいの貧困であり、議論の中心は貧困によって十分な品質の住宅に住めないとか、家賃が高くて貧困になる、ということだったが、どんな住宅が良いかにはあまり触れられなかったように思う。もちろん、若者の住まいの貧困が現状として存在する以上、それを解決するアプローチとして公的住宅整備や家賃補助政策が議論されるのは当然である。そのうち公的住宅整備は、人口減と大量空き家の時代なので新規整備は難しく、家賃補助が必要というのは一つの考え方であるとは思うが、低価格帯の賃貸住宅の家賃上昇圧力になりはしないだろうか。補助によって改善すべき点がなんなのかという目的意識が必要。
 
貧困の結果として住まいの貧困があるのは事実と思うが、視点を変えて住まいの充実による貧困の解消を目指すというアプローチもあると思う。
ホームレス対策におけるハウジングファースト然り、高齢者・障害者・医療現場における住み慣れた自宅ケアの重要性然り、住まいがそこに暮らす人に与える影響は大きい。例えばもしかすると、窓無しで狭く陰鬱な地下室に暮らす人と陽当たりや風通しの良い部屋に暮らす人とで比較した際に、環境が原因で職業に対するモチベーションやパフォーマンスが有意に異なる、ということは大いにありえると思う。厳密な因果関係を証明するのは難しそうだけど。
 
そのような住宅に暮らすサポートのため、公的資金を投入することはアリだと思うし、そのような住宅ストックを増やしていく、あるいはそうでない住宅ストックを解体していく(空き家余りの現状もあるので、ストックの現況に応じて)流れが必要で、国交省の「民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業」があるわけやな、うん。東京都は81件か、少ないね。
 
貧困解消につながる住宅、、どんなのだろ。ハードよりはソフト事業かな。仕事紹介というか自発的な流れを引き起こすシェアハウスかな。それってギークハウスとかリバ邸みたいなもので、民間レベルでは実現されてるんだろうな。起業とかITとかは親和性が高いのかもしれないけど、もっと誰でもアクセスできるようなもの、ないかな。ぼくも入りたいけど、なんとなくコミュ障にはハードル高いんだよなー。